社長ブログ

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CONTRIBUTOR

2017/03/10

TOKYO WOOD

投稿者:社長

山は豊作貧乏になる~50年の手間の差を考える~

おはようございます、小嶋です。

今日もいいお天気ですね、数年前、雪で苦しんだ時と比べて幸せな3月ですが、中々現場の進捗が予定通り行っていない所もあり、、今日は現場周りをしたいと思います。

最近社内の事に力を注ぎすぎて現場周りが出来ていなかった為、状況確認をし改善していきたいと思います。

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(昨晩は、協力会の打ち合わせをして、現場の問題点を話し合いました。)

さて、昨日も、3/13に行われる、東京都木の香る多摩産材普及事業の最終プレゼンの打ち合わせをしました。いよいよ来週の月曜日が最後のプレゼンとなりますが、自分達が今まで多摩産材を誰よりも普及させて来た事を誇りに思い、審査員の方に思いをぶつけてきたいと思いますね。

昨日もそうですが、TOKYO WOOD普及協会の役員会等でも度々話題になる話しがあります。それは、東京の木材を普及させる事は一朝一夕ではできないと言う事です。

何故かと言えば、現在は、東京オリンピックの会場となる国立競技場建設や、数年前から国が取組んでいる国産材の普及拡大について話題となり、ようやく東京の山々にスポットライトが当り始めましたが、東京都に限っては地方と異なる問題点が山積していて、国や都がが号令を掛けても中々量を増やす事が出来ない問題があるからです。

この半年、大手ハウスメーカー等から東京の木(多摩産材)を購入したいと、多摩地域の製材所に問い合わせが多くなっていますが、どのメーカーも無理な金額と、ありもしない量の確保に対するオーダーが多く、正直、皆山側の方々はあきれ返ってしまっています。

地方と違い、東京の林業はここ20年で壊滅的な打撃を受け、原木価格は下落の一途を辿り、山を所有している方も手を入れても元が取れない状態になっていて、山主のかたは、現在は、売る(売りたくても売れない)か放置するかといった状態になっています。弊社にも山を引き取って欲しいと、ここ数年以来が多数寄せられ、山主さんと何度も話をさせて頂いていますが…

安価な輸入材で、利益を上げ続けてきた反動で、原木を輸出してきた国からもバッシングを受けるようになり、昨年辺りから国産材に大きく舵をきり始めたハウスメーカーでしたが、そのツケを今度は、東京の山に押し付けようとする姿は、もはや住宅業界の混乱としか思えない状態となっています。

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安易な国産材奨励は豊作貧乏になる

仕事の依頼は本来ありがたいものですが、このようなオーダーを1つでも受けてしまえば、更に原木価格は下落し、毎年のように購買担当者からコストダウンという値引きを要請されることになり、更に東京の林業は疲弊し、最終的には多額な補助金(税金)で林業をまかなうという状態となってしまいます。

『東京の山は観賞用でいいよ』とある方が発した言葉でしたが、観賞用にも最早ならない状態の山の現状を理解していない言葉であり、この関係者の言葉に山側の方は大きく落胆したとの事でした。

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東京都にある、原木市場に出荷される大半は、花粉対策事業で伐採されたものであり、この先、流行と称して一気に伐採量を増やしていけば、原木価格は更に安価になり、林業は立ち行かない状態となるでしょう。

この負のスパイラルを断ち切る為には、永続的に続けるという意思の強さと、長期的な計画が必要であり、原木を活用できるまでに費やす50年単位の考え方が、今は一番大切な事だと思います。

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量を依頼し、価格を下げ、購入した後は知らないということであれば、今まで輸入材を使用し産出国からバッシングされた事と同じ事を繰り返す事になり、日本のデフレ状態と変わらない負を将来に残す事になります。

安く買いたい

この気持ちは誰でも同じですが、過剰なサービスや依頼や、値引き要請は必ず誰かの犠牲の元に成り立っているという事をもう一度考えたいと思いますね。表では、CO2削減と謳いながら、建築地から遠い輸入材や地方材を使えば、ウッドマイレージ(輸送に掛かるCO2の排出)は大きくなり、言ってる事と行っていることが矛盾してしまうと考えます。

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50年の手間の差を考える

家を造る場合、集成材と無垢材について比較される場合がありますが、正直私はどちらでもいいと思っています。強度がどうとか盛んに比較しますが、話している営業マンにも集成材がどんな木材が使用されているのか理解できていませんし、無垢材については尚更にだと思います。

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(誰がどう育て、どう伐採したか、そしてどう扱うのかという事が大切であり、それが私達の拘りなんです。)

ただ言える事は、私達の扱う選ばれた東京の木を考えると、50年の手間が掛かって選ばれているという事、放置された海外の木をそのままでは使用できないから集成材としているだけであり、どんなに上手にカタログをこさえても、使えない寄せ集めの木と、50年の時を経て選ばれたTOKYO WOODでは、香りも強さも大きな違いがあるという事です。

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(拘った物には美しさがあり、素晴らしい香りがする、それがTOKYO WOODなんです。)

お米に例えるなら、百の作業を手稲に繰り返した拘りのお米はやはり美味しいですが、輸入したお米は加工するか、味付けの濃い料理をしなければ皆、好き好んで食べたいとは思わないと思います。

拘りの料理店は、やはり選りすぐったお米を使いますし、大量に扱うチェーン店ではやはり値段を最優先に仕入れてしまう今の日本の縮図と合致していると思いますね。

東京の木は、急斜面に生息している事もあり、伐採作業に手間が掛かりますし、地方の作業手間と比べても決してお安くはなりませんし、どちらかというと高い部類に入ると思います。弊社でも地方から購入すれば年間で2000万円を超える仕入れ値の差がありますし、私がもっと自分の給料が欲しいと考える部類の経営者ならば必ず地方から購入していたと思います。

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原木から選んでみませんか

檜原村で50年から70年、手間を掛けた檜、次回のバスツアーでは皆様に手間を掛けた木がどれだけ違うのか見て頂こうと思います。現在予定では8棟分が伐採、確保できそうなので、4/22のバスツアーで私達が拘るTOKYO WOODを是非一度ご覧頂きたいと思います。

TOKYO WOOD WORKER,Sの4人が御案内させて頂きますので、お気軽に御問合せください。

お問い合わせは、0120-79-5610まで。

ホームページからのお問い合わせは此方からお願いします。→TOKYO WOODバスツアー

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さあ、今日も一日がんばります!

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『TOKYO WOODバスツアー檜原村を訪ねて』

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