

モデルハウス小金井
宿泊体感モデルハウス
2025.11.09
こんにちは、小嶋です。
今日は朝から小雨がぱらつき、少し肌寒いですね。秋の過ごしやすい時期もあっという間に過ぎ去り、季節は冬へと向かっています。
来週から建て方が続きますので、作業しやすい晴れの日が続くことを願っています。
先日、YouTuberさんとの雑談で、東京の山についてお話しさせていただきました。
ありがたいことに、その動画をご覧になった方々から「東京の木」に関心を持っていただき、多くのお問い合わせを頂いております。
私たちが立ち上げた 「TOKYO WOOD PROJECT」。
この活動を始める前、東京の山は「見捨てられた山」と呼ばれていました。
かつて秋川流域には180社もの製材所がありましたが、現在稼働しているのはわずか4~5社ほど。
そして東京都内で住宅を建てる方のうち、「東京の木」を使用しているのは全体の1%にも満たない状況です。
山主は外材や地方材との価格競争に勝てず、伐採や手入れが進まないまま、50年以上経過した木々が花粉を大量に飛ばすようになっています。
東京都では土木杭や公共事業で東京の木が使われていますが、住宅用の構造材として利用しているのはごくわずかです。
「多摩産材利用ポイント」制度の利用実績を見ても、弊社がその多くを占めているほど。
つまり、花粉の飛散を減らすための“地産地消の木づかい”は、まだ道半ばにあるということです。
弊社が目指しているのは、ただ「東京の木を使う」ことではありません。
良い材の根拠を明確にすること。
それが「TOKYO WOOD PROJECT」の原点です。
弊社の構造材には、柱一本一本に強度と含水率を印字しています。
先日、現場をご案内したお客様から
「これ、同じ檜ですか?」
と驚きの声をいただきました。
数社の現場を見比べたそうですが、「檜の香りが全く違う」とのこと。
その理由は乾燥方法にあります。
多くのハウスメーカーは、高温乾燥で短期間に水分を飛ばします。
しかしその過程で檜の大切な油分が失われ、真っ白で香りのない木材になってしまいます。
この油分こそが、昔からシロアリを防ぎ、木を長持ちさせてきた天然の恵みなのです。
弊社ではこの「高温乾燥」を捨て、2~3ヶ月の天然乾燥を採用しています。
だからこそ、上棟の現場では、油分をたっぷり含んだ少しピンク色の檜が搬入され、
現場一面に檜の香りが広がるのです。
これは言葉で説明するのではなく、現場で五感で感じて頂ければ、直ぐご理解できると思います。
皆さまもぜひ一度、バスツアーでTOKYO WOODの檜を体感してみてください。
次回の開催は11月と3月を予定しています。
自然の香りと、東京の山の息づかいを感じていただければ幸いです。